環境にやさしく、子育てによい木の家
木の家が、環境にやさしい理由
地域材(西川材)を使うことは、私たちの暮らし、そして未来に大きな意味を持っています。しかし、それに気がついている人はそれほど多くありません。
地域材の利用は、地域の森や林業を経済的な循環でつなぎ、持続あるものにする鍵の一つです。でも、それだけではありません。木材利用を目的として育てられたスギやヒノキの森は伐って使うことではじめて自然の森と同様の力を発揮します。
最近の研究によって、よく管理された森は、雨水を貯え、それを栄養分とともに川を通じて流域の田畑、そして海に伝え、多様な生き物を育むことがわかってきました。地域材を使うことは、その地域の自然、環境、暮らしの豊かさを次の世代へ伝える未来への投資でもあるのです。
木の家が、子育てによい理由
暮らし(特に子育て)に視点を移すと、地域材利用のもう一つの意味に気づかされます。あたたかみのある木材は、子育てに求められる快適性や安心感をもたらします。適度な弾力性を持つ木の床は、事故を未然に防止するとともに、子ども自身の危険回避能力を高めます。
自然なゆらぎを持つ木目や香りの中に含まれる化学成分は、興奮を抑え、集中力を高め、ストレスを緩和させるなど、家族の心身の健康を支えてくれます。さらに、木とのふれあいは、子どもたちの育ちに欠かせない原体験の一つとされ、語彙力や表現力、快・不快の判断力などの力を高めることにも関わってくるのです。
「木の文化」と言われてきた私たち日本人をとりまく環境は、大きく変わってきました。しかし、私たちの暮らしは高温多湿の気候、風土の中で営まれており、今も昔も必要なものは何一つ変わっていません。少しだけの木づかいが、地域材の利用が、森を育て、環境を守り、暮らしに豊かさをもたらします。そして、子どもの健やかな育ちを支えます。
いま私たちには、地域材利用の輪、木づかいの輪を広げることが求められているのです。